僕が受験勉強を考え始めたのは2年の秋からでした。といってもその時はまだ適当に考えていて、父が学校の先生と三者面談をして九大に受かるにはどうすれば良いか聞きに行ったからでした。先生は理科は重要問題集が解けるようになれば受かるといったので、とりあえず重要問題集を解けるようになろうと思い、習っている単元の重要問題集を解き始めました。
それから3年の春になって転機が訪れました。僕は塾に行っていたのですが、塾の友達に「お前は、九大で満足なのか?それで人生楽しいのか?」と言われました。その友達は前からそのようなことを言っていたのですが、別に良くないかと思っていました。しかし、ある時急にもう少し頑張ってみるかと思い、そこから受験勉強に対して熱が入るようになりました。僕は数学と理科が得意で、逆に国語と社会、英語は全くできなかったので九大より上の大学となると自然と東工大を志望校にすることになりました。
東工大を目指すことになってまず最初に考えたのは、理科の単元を東工大模試までに終わらせることと、英単語を夏までに覚えきることでした。僕の行っていた高校では理科の全単元が終わるのは、12月だったのですが、東工大模試は10月で、間に合うわけがありませんでした。僕は東工大を受けるにあたり、模試の結果を習っていないからと言い訳したくなかったので、先に全単元を終わらせることにしました。しかし、そのためには圧倒的に時間がありませんでした。僕はもともと学校の授業など1秒も聞いていなかったので、学校を休みカフェで勉強することにしました。高3の5月まではほぼ皆勤賞だったのですが、親と相談し、学校の先生に休んでも留年しない日数を聞き計画的に学校を休み始めました。
僕は軽音部で6月が文化祭だったのですが、バンドメンバーに「練習とかしなくてよくね?勉強したほうがよくね?」と言っていました。さすがにメンバーに怒られ文化祭は真剣にすることにしました。
9月になると体育祭がありました。僕の行っていた学校は行事ごとを本気で行う学校で、僕は2年生の時に3年の体育祭では何か役員をしたいな、と思っていました。しかし、体育祭の時期になると、体育祭の練習なんかしていると間に合うわけがなので、僕は体育祭の練習に一度も参加しませんでした。僕の友達は体育祭の組の長をやっていました。僕はあまり学校に行ってなかったのでクラスの友達はほとんどいなかったのですが、2年の頃から友達だった友達が2人だけいました。その2人のうち1人が組の長でもう1人が学校の応援団の長だったのです。僕が体育祭に参加しないとわかった日の放課後、組の長だった人に廊下に呼び出され、「お前がいないと体育祭じゃないんだ」と本気で言われました。それでも僕は体育祭には参加しませんでした。今思うと少し後悔しています。
その後、東工大模試がありました。理科の科目は余裕で間に合い重要問題集を2周ほどした頃でしたが、結果はE判定でした。東工大を受ける人は関東の進学校ばかりでその人たちは2年の終わりには全単元習い終わるので追いつけるわけがないとは思っていたのですが、少し悔しかったです。
その後2月ごろになって過去問を解いているうちに何故か余裕で受かると思い込んで、勉強をほとんどしなくなり、受験本番も受かったと思い込んでいたのですが合格最低点10点下で落ちていました。僕は東工大1つしかもともと受験していなく落ちることはないと思っていたけれど落ちたら浪人すると思っていて、親も浪人は何年でもしていいと言っていたので浪人生活が始まりました。
僕は最初は予備校に行こうと思っていて実際に通い始めもしたのですがそもそも授業に行くことや宿題をやることに慣れておらず、クラス判定では東工大に国語の成績は必要ないのに国語も合わせて判断され2番目のクラスに入れられムカついたので4月の時点で自分で勉強することに切り替えました。毎日8時ごろに起き9時に家を出てカフェに行き2時間くらい勉強したら美味しそうな店を探して昼食をとりまたカフェに行き少しゆっくりしたら勉強を再開し2時間ほどしたら家に帰ってゆっくりしてたまに近くのジムに行って運動して夜更かしはせずに遅くとも12時には寝るというかなりゆったりした生活を1年間通してしました。浪人生活では理科の単元に追われることはなかったので数学の勉強もスタートしました。
数学ではプラチカを理科は重要問題集を英語は単語帳と長文をただひたすら繰り返しました。重要問題集は10周近くプラチカも7周はしていました。実際にやってみたらわかるのですが、このレベルの参考書は何周してもわからない問題が必ず1割近くは出てきます。10周していてもです。僕は大学受験においては参考書を何度も繰り返し解くことが一番重要だと思っています。もちろん解説の意味がわかる程度に基礎ができていることが前提ですが。大学受験の問題集はどれもとても丁寧に作られていて、全ての問題を解くことができたらどんな大学でも合格できると思います。
また、自分は効率の良い勉強方法についてカフェで勉強をしていない時間に毎日1時間か2時間ほど本や動画で調べていました。これは将来にもつながることなので「毎日12時間勉強するんだ」とか言ってだらだら無理やり勉強するくらいならその方がよっぽどいいと思います。時間のためや課題のための勉強はどうしても知識を自分に身につけようとしないと思いますし、何より楽しくないので長続きしないと思います。自分は数学と物理の問題に関しては例え何時間かかろうが自分がもういいやと思うまで1問を考え続けていました。勉強を楽しいものにするには時間と心の余裕が大事だと思います。
だらだらと書いてしまいましたが、その後大学受験は無事合格し今では課題に追われた苦しい大学生活を送っています。何より言いたかったことは、受験勉強は先生のためでも親のためでもなく自分のためにやるものなので、自分で考え計画を立て、実行することが大事だと思います。それが成功しようが失敗しようが自分で考え行動した結果なのだから次に繋がる有意義なものになると思います。これが自立する第一歩なのではないでしょうか。